すっかり書くのが遅くなってしまいましたが、
発売翌日の5月1日に買い、その日のうちに一気に読みました。
これは遠子先輩卒業後、先輩のいない物語でしたが、
今までどおりの文学少女だったので安心です♪
あとななせはやっぱり不憫でした。

まぁ心葉にフラれた直後なんだし仕方ないとは思うけどね。


舞台は心葉が3年生、文芸部に新入生がやってきたお話です。
で、この新入生の日坂菜乃さんですが、最初はかなーりウザかった。
読んでて思わず「うわ、こいつウザ・・・」とか思っちゃいました。
しかし、読み進めていくうちに色々なるほどなぁと思えるようになってきて。
この菜乃は、あらゆる場面で遠子先輩との共通点や対比を見出すことができるのです。

例えば、遠子先輩は心葉に恋して文芸部に引き入れたわけですが、
逆に菜乃は心葉に恋して文芸部へやってきたわけで。
で、あれこれ三題噺を書かせてみたりしていき、告白して、そしてキスをして。
心葉が素になってからのやりとりはまさにかつての遠子先輩と心葉に近いものがあり。
読んでる方も楽しくなりますねあのやり取りは。
他にもたくさん重なる部分はありますが、あんまり書くとネタバレしそうなので。。。

それと同時に、時にはかつてのヘタレな心葉と重なる部分もあり。
ななせとの一件を知るまでの菜乃は、美羽が飛び降りる前の心葉そのままに見えました。
なんだかんだと言いつつも心葉の後についていく姿も、
嫌々ながらも先輩に着いていっていた心葉とも、やっぱり重なります。

そして菜乃が持ってきた事件を心葉と2人で解決することになり・・・
この「普通に生活していたらまず接触できなかった事件」を持ってくるのも、
かつては遠子先輩がしていたこと。しっかり受け継いでますねw

さて、この先ネタバレが濃くなってくるので反転します。未読の人は要注意!





当時は嫌々付き合っていた心葉でしたが、
今回は自分からしっかりと首を突っ込んでいきました。
「真実を見れる人になる」という心葉の成長が垣間見えるシーンでしたね。

まぁそれ以上に心葉は急に頭良くなりすぎですけどw
作家(下)でその片鱗は見えてはいたものの・・・
で、最後の恒例の説得シーンは心葉の役割に。
でも後で継ぎ足したり、最後の最後は菜乃に任せたりとそこはまだ未熟なようで。
その辺で遠子先輩がいかに大きな存在だったのかを間接的に描いていたなぁと思います。

さて、そんな今回の事件の題材は「曽根崎心中」です。
この作品は読んだことはないものの、どんな話かはある程度知っているくらいです。
今回は太字は誰のものなのかや結末を今まで以上に予想しながら読んでみましたが、
自分は所詮素人、最後はしっかりやられてしまいました。
和と幸の2人が心中したのではないということは読めたものの、
太字の正体が三上だったのはやられましたね。
個人的な予想では、「なごむさん」の正体が実は生きてた雛沢さんで、
彼女が復讐のために・・・みたいな展開を考えていたのですが、、、
さすがにそこまでぶっ飛んだ話ではなかったですね(笑) 

あと、個人的にはこの外伝で存在感が特に大きいのは麻貴先輩かなぁと思いました。
3年生になった心葉を今なお上から見下ろせる存在的な意味合いが大きいと思います。
菜乃が彼女に会い行くシーンがあるのですが、あの一連の流れが大好きです。
心葉の大人になった部分と、菜乃のひたむきさが1番よく表れているなぁと思います。
「井上心葉の関係者の間ではおたくは注目の的」はまさにその通り。
読者にとっても注目の的ですよねw







内容的に大事な部分のネタバレはこのくらいにして。

エピローグの後に「ある日の美羽」と題された美羽視点のおまけの短編があります。
ほんの10ページほどの本当に短い話なのですが、
その中に美羽の複雑な心境(と本編ではいいとこなしだったななせのデレ?分)が満タンで最高でした。
開始1行目で思わず大爆笑してしましましたwww
巡礼者といい歩き下手の人魚(挿話集1)といい、美羽関係の話はいい話が多すぎて困る。
さり気にななせの心境も補間されてるところがまたイイですねw

というわけで今回も楽しく読ませていただきました。
次回は挿話集2が夏ごろとのことです。ななせや森ちゃん中心ということで夏まで待ち遠しいです。

で、見習いシリーズはその次、今までの刊行ペースでいったら文学少女は年3冊。
ってことはこの続きは来年まで持ち越しですか。長いなこれは。。。
あとがきに「お話はあとちょこっとだけ続く」と書いてあったので、
見習いシリーズはあとせいぜい2,3冊くらいってことろかな?
心葉が卒業するまでか、「文学少女」発売&井上ミウ復活までかなぁという気がします。
果たして菜乃は心葉の「可愛い後輩」になれるのか、
楽しみに首を長くして待ちたいと思います★









余談:「曽根崎心中」と聞くとどうしても思い浮かんでしまう同名のデPが作ったあの曲・・・ 

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