この本を手にとったきっかけは文学少女でした。
文学少女とのコラボ小説を読んだのをきっかけにこの作品の存在を知り、たまたまブックオフにあったのでなんとなく買ってみた。
で、読んでみたらなかなか面白かった、と。

-概要-
季節は春―高校生活を楽しく送れるラク~な部活に入るため見学に余念のない神庭幸宏は、ある日、校内を走り回る「階段部」なるものと出会う。学校非公認、邪魔もの扱いの部にムリヤリ体験入部させられた幸宏だったが、ひたむきに「階段走り」にかける部員たちの姿に自分の中に芽生えた欲求に気づく。「とにかく走りたい!」そして幸宏は駆け出す!ビバ青春の無駄足!真正面から「若さ」を描く第7回えんため大賞「優秀賞」受賞の学園グラフィティ。   (カバー背面より)


要するに、学校の校舎をひたすら走り回る部活をするお話です。
一言で言うなれば、まさに「若気の至り」を描いた作品です。
階段を走って上がる、という行為は誰もが一度はやったことがあるのでは?
それをとことんまで追求し、いかに速く走れるかを競う「階段レース」がこの作品のメイン。
そんな活動をしている「階段部」が物語の中心です。

「廊下を走ってはいけない」なんてのはたぶん大半の学校で言われていることでしょう。
とは言え学校の廊下で50メートル走くらいは、
やったことがある人も少なくないのではないかと思います。
ルールとして定められていても、実際にそれが守られているかどうかは別ですよねw
この作品はそんな当たり前の約束を堂々と、思いっきり破っています。
なにせ廊下や階段を思いっきり疾走する部活なんですからね。
ただし非は潔く認め、きちんとルールを決めて行っています。

廊下でレースに限らず「分かっちゃいるけどやめられないもの」って誰でもあると思います。
それを今になって振り返ると「あんなコトやってたなんて若かったよなぁ」
と思うようなことも、1つくらいあるのではないかと思います。
そんな事を思い出させてくれる1冊ではないかなと思います。
色々な意味で、良くも悪くも清々しい若さのある作品です。

さて、この作品ですが現在9巻まで発売しています。
来月か再来月には完結編となる10巻が発売予定です。
自分は現在7巻まで読み終えましたが、
個人的には1巻はそこまで強い印象ではありませんでした。
面白くなるのは3巻くらいからかな、と感じました。

と言うのも各巻でそれぞれ1人、あるいは数人のキャラクターに焦点を当てて話が進みます。
1巻はいわばシリーズの序章です。上記の理由から、
1巻だけだと各人物の心情や描写など、十分に理解するのは難しいかも知れないです。
でも、些細な部分の描写は無駄に細かかったりします。
校舎の構造とか各階段の描写とか筋肉とか筋肉とか筋肉とかetc

と言うわけなので?初めて手に取る時は最低でも2冊以上をおすすめします。

あと、本編とはまったく関係ないんだけど、
「あとがき」の最初に星新一っぽい感じのショートショートが毎回書かれてます。
これが地味にリアルでちょっと面白かったりしますw

そんなわけで、内容にはまったくといっていい程触れていないレビューでした(笑)



●余談●
自分がこの作品で昔のことを思い起こすのは、
きっとこの作品の舞台である「天栗浜高校」の緩さもといカオスさ
自分の母校の雰囲気に近いからだと思いますw

あと個人的には凪原さんがツボでした。5巻の出来事以降の急成長っぷりがたまりません。
まぁ、そうなったのはきっと1巻の後に2巻を読む前に、
FB Onlineに掲載されていた「恋愛とチョコレート」を読んでしまったからでしょうw



【6月16日(火) 一部加筆・修正しました】
【6月19日(金) 更に1箇所だけ追記しました】

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