【2009秋アニメ】空中ブランコ
2009年12月28日 アニメ・マンガ
画像は原作の小説です。
元々母親がこの人の小説のファンだった影響で、
この「空中ブランコ」や同じシリーズの
「インザプール」「町長選挙」も含め読んだのですが、
どれも非常に面白い短編集です。ぜひどうぞ。
でも今日はアニメの話です。
まずこれがアニメになると知った時にはたいそう驚いたものでした。
正直「大丈夫なのか・・・?」と。しかしまぁ、そんな心配は杞憂でしたね。
多少思うところはなくもないですが、意外と面白い出来になっていたと思います。
観た率直な印象としては、「昨今のアニメらしくないアニメ」でした。
元々コンセプトがまったく違うところにあったからなんだろうけど、
ある意味時代を先取りしたような感じを強く受けました。
恐らくそんな「らしくなさ」がダメな人にはまったくダメだと思うので、
そういう意味では(以前日記に書いた生徒会の一存とは180度逆の意味で) 観る人を選ぶ作品なんだろうと思います。実際に評価も賛否両論真っ二つ割れてるみたいだし。
その辺がどういう作品になっているのかは、公式サイトを見れば一発で分かるかと。
というわけで自分の感想でも。
大筋は原作に忠実ですが時間の都合で端折られている場面は多々あり。
「原作だともっと突拍子もないことをやらかしてたのになぁ」と感じた話も多く、
これで治って終わりは拍子抜けだと感じられる場面も少なくありませんでした。
とは言えそれを言ってたら何も作れなくなると思うのでまぁ仕方ないのかな、
とは思える程度だし、まぁ許容範囲だったのではないかと思います。
それと特徴的だったのが背景の色使いや。
背景が思わず目がチカチカしてしまいそうなほどとにかくカラフルで、
「精神科」というある種特殊な領域を扱ってることをイメージしやすくしていたように思えます。
それでいてリアルな部分は実写と融合した描き方をしているので、身近に感じられる。
それが逆に「精神科」の分野である心の病も身近にあるものと意識させられるような気も。
そんなリアルと非現実的な描写が混在していることが、
「精神科」の持つ特殊性と身近さ、遠いけど近くもあることを演出していたように思えます。
もう1つ特徴的だったのはモブキャラの描き方。
なんとまぁ、思いっきりダンボールに描かれた絵が動いてるだけなので、
1発で「この人は空気。気にしなくて良い」と分かるようになっています。
これにより主要キャラとの差別化がしっかりされていました。
そのおかげで他の話で登場するキャラクターの様子などが
遠くに描かれていてもしっかり分かるようになっていたのもGood。
あとは、原作では特に明記されておらずバラバラだったと思われる時系列を、
全ての話を12月16日~24日という一定の期間にまとめたのは、良い演出だったかと。
基本的に各話の患者の視点でしか描かれていない原作には出来なかっただろう演出だし、
他の話にも出演している患者がいるのを見つけるのは、意外と面白かったです。
こういう演出はアニメならではだったのではないかと思います。
ただ、正直最終回だけは拍子抜けというか・・・「ないわ」って感じでしたね。
原作「フレンズ(アニメ6話)」の患者(携帯依存症の高校生)の父親視点での話でしたが、
コレは原作にはない補完的な話で当然アニメオリジナル。
アニメを締めくくる「最終回のために」作った話だろうけど、色々と無理やりすぎたなぁと。
元々短編集なんだし、無理に最終回らしくする必要もなかったんじゃないかとは感じました。
淡々と最後まで患者を治療し続けて終わっても、ある意味この作品らしかったんかなとw
とは言え最後にはこの"アニメの"タイトルが「空中ブランコ」であることを意識した
伊良部がロープで飛び回るシーンもあったりして、しっかり考えられてる印象はあったけどね。
自分でも小難しく考えすぎだとは思うけど、ちょっと考えてたことをまとめてみました。
まとめると・・・
・色んなものの描写がとにかく独特で異質
・色々と前衛的でこれまでのアニメらしくない作品
・時系列をまとめたのはアニメ的には良い演出
・治療の行程は原作よりはやや大人しめ
・賛否両論分かれそうだけど自分は面白かった
・原作も面白いよ!
こんなところでしょうかw
元々母親がこの人の小説のファンだった影響で、
この「空中ブランコ」や同じシリーズの
「インザプール」「町長選挙」も含め読んだのですが、
どれも非常に面白い短編集です。ぜひどうぞ。
でも今日はアニメの話です。
まずこれがアニメになると知った時にはたいそう驚いたものでした。
正直「大丈夫なのか・・・?」と。しかしまぁ、そんな心配は杞憂でしたね。
多少思うところはなくもないですが、意外と面白い出来になっていたと思います。
観た率直な印象としては、「昨今のアニメらしくないアニメ」でした。
元々コンセプトがまったく違うところにあったからなんだろうけど、
ある意味時代を先取りしたような感じを強く受けました。
恐らくそんな「らしくなさ」がダメな人にはまったくダメだと思うので、
そういう意味では(以前日記に書いた生徒会の一存とは180度逆の意味で) 観る人を選ぶ作品なんだろうと思います。実際に評価も賛否両論真っ二つ割れてるみたいだし。
その辺がどういう作品になっているのかは、公式サイトを見れば一発で分かるかと。
公式【http://www.kuchu-buranko.com/】
-概要-
精神科医「伊良部 一郎」の元にやってくる様々な心の病を持った患者たち。
彼らに対して、「治療」の名目でまずは意味もなく注射を打ち、
それから一見全く関係のないようなトンデモナイ行動を勧め、時には一緒に実行し、
あーだこーだ色々やっていくうちに症状を治療していくお話。
一話ごとに1人の患者の視点によって物語が進み、快方へ向かうところまでを描く。
アニメだと他の話の患者が色んな部分にチョイ役として出ているなどの
原作にはない演出も多々あり。
というわけで自分の感想でも。
大筋は原作に忠実ですが時間の都合で端折られている場面は多々あり。
「原作だともっと突拍子もないことをやらかしてたのになぁ」と感じた話も多く、
これで治って終わりは拍子抜けだと感じられる場面も少なくありませんでした。
とは言えそれを言ってたら何も作れなくなると思うのでまぁ仕方ないのかな、
とは思える程度だし、まぁ許容範囲だったのではないかと思います。
それと特徴的だったのが背景の色使いや。
背景が思わず目がチカチカしてしまいそうなほどとにかくカラフルで、
「精神科」というある種特殊な領域を扱ってることをイメージしやすくしていたように思えます。
それでいてリアルな部分は実写と融合した描き方をしているので、身近に感じられる。
それが逆に「精神科」の分野である心の病も身近にあるものと意識させられるような気も。
そんなリアルと非現実的な描写が混在していることが、
「精神科」の持つ特殊性と身近さ、遠いけど近くもあることを演出していたように思えます。
もう1つ特徴的だったのはモブキャラの描き方。
なんとまぁ、思いっきりダンボールに描かれた絵が動いてるだけなので、
1発で「この人は空気。気にしなくて良い」と分かるようになっています。
これにより主要キャラとの差別化がしっかりされていました。
そのおかげで他の話で登場するキャラクターの様子などが
遠くに描かれていてもしっかり分かるようになっていたのもGood。
あとは、原作では特に明記されておらずバラバラだったと思われる時系列を、
全ての話を12月16日~24日という一定の期間にまとめたのは、良い演出だったかと。
基本的に各話の患者の視点でしか描かれていない原作には出来なかっただろう演出だし、
他の話にも出演している患者がいるのを見つけるのは、意外と面白かったです。
こういう演出はアニメならではだったのではないかと思います。
ただ、正直最終回だけは拍子抜けというか・・・「ないわ」って感じでしたね。
原作「フレンズ(アニメ6話)」の患者(携帯依存症の高校生)の父親視点での話でしたが、
コレは原作にはない補完的な話で当然アニメオリジナル。
アニメを締めくくる「最終回のために」作った話だろうけど、色々と無理やりすぎたなぁと。
元々短編集なんだし、無理に最終回らしくする必要もなかったんじゃないかとは感じました。
淡々と最後まで患者を治療し続けて終わっても、ある意味この作品らしかったんかなとw
とは言え最後にはこの"アニメの"タイトルが「空中ブランコ」であることを意識した
伊良部がロープで飛び回るシーンもあったりして、しっかり考えられてる印象はあったけどね。
自分でも小難しく考えすぎだとは思うけど、ちょっと考えてたことをまとめてみました。
まとめると・・・
・色んなものの描写がとにかく独特で異質
・色々と前衛的でこれまでのアニメらしくない作品
・時系列をまとめたのはアニメ的には良い演出
・治療の行程は原作よりはやや大人しめ
・賛否両論分かれそうだけど自分は面白かった
・原作も面白いよ!
こんなところでしょうかw
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