「とりあえず最初だけ」なんて思っていたのに、
気づいたら全部読み終わって夜が明けていた。
毎回そんな感じに一気読みしてしまう「ココロコネクト」
先月新刊が出たので今回も夜通し一気読みしてしまいました。

裏表紙にある伊織の「未練がある」云々のあらすじを見た時には、
正直「またなのかよ!?」と思ったりもしたんだけどね。
とりあえずそれは杞憂だったので良かったです。
体育祭の雰囲気も「青春してていいなぁ」って感じだったし、
そういう日常的な部分はホントこれまで通りで楽しく読めます。

今回は前巻の短編集で加わった新入部員2人を中心に話が展開されていて、
文研部の5人をその外側から見るという今までに無い視点が新鮮でした。
こういう学園モノとか部活モノでは「新入生をいかに違和感なく登場させるか」
というのは非常に重要で大変なところだと思うのですが、
思っていたよりもすんなり受け入れることが出来たかなという感じです。

その理由としてはキャラクターの在り方がこれまで通りだったというのが大きいのかと。
ココロコネクトという作品の登場人物の根幹にあるのは、

思春期にありがちなリアルな悩みをちょっとだけ大げさにしてみた

だと思うのです。伊織の「演じてしまう」だったり稲葉の「心配性」だったりと、
これまでの5人の持つ悩みが散々語られてきているように。

そのどれもがちょっと大げさだけど身近に思える悩みであって、
今回の新入部員である千尋の捻くれた感じや、紫乃の「一歩を踏み出せない」
ことももちろん実際思春期には感じてしまいがちな悩みだと思うのですよ。
そこをベースとしたキャラクターはこれまでのココロコネクトと同様に健在でした。
なのでこれまでの雰囲気を壊すことなく、上手く溶け込めたのかなと思いますね。

また、特にこの作品の場合「五角形(ペンタゴン)コメディ」を売り文句にしているので、
2人も部員が増えてしまっては七角形(ヘプタゴン?)になるのかとか、
それで話をきちんと維持できるのか?ということが不安だったんだけど、
良い意味で裏切ってくれたかと思います。
部員が増えても、ペンタゴンはペンタゴンのままだった、
それをまざまざと見せ付けられたような気がします。


まぁ中身を見るとやってることはそんなに変わらないとは思うんだけどね。
キズランダムやミチランダムで伊織と稲葉んのやってたことが、
そのまま千尋と紫乃に置き換わっただけと言えなくもないし。
まぁそのお約束パターンが心地よかったりもするんだし、これはこれでアリかと。
やっていること自体は似たようなものでも、
視点や人物が違うだけでも意外と違って見えたりもするもんだね!


一方で今回の話は割と分かりやすく、現象としては生ぬるかった感は否めないですね。
でもそれは裏を返せば2年生の5人の成長を見て取れるってことでもあって。
2年生5人があまりに超人然しすぎていて違和感を感じもしたけど、
それはあくまで1年生の2人から見た視点だからね。
あえてそう見えるように描いていたのだと思います。
まぁさすがに千尋のやったことを考えると、
デコピン一発と体育祭を頑張らせて許すのは優しすぎだろとは思うけどね



最後に一言言うなら、ちっひー小物すぎワロタwwwってところですかね。
うーん、ネタバレせずに感想を書くのってホント難しいな。
(十分ネタバレしてるだろと言われると返す言葉もありません・・・)


で、アニメ化ですよアニメ化。
まぁドラマCD出たりはしてたからそのうちされるだろうとは思ってたけど・・・
正直思ってたよりは早かったなぁ、という印象です。
ぶっちゃけアニメにするほど知名度ある作品でもないでしょうに。
まぁファミ通文庫としてはバカテスの次のネタがなかったのもあるのでしょうw

なんにせよせっかくアニメになるなら良いものを作って欲しいものです。
アニメ化発表前から原作を読んでいた作品って久々なんで嬉しいことは嬉しいし。
(映画化した文学少女を除くなら、アスラクライン以来かなぁ?)
映像化するにはキャストや製作陣の力量が問われる作品だと思うので、
どんな作品になるのかは、期待半分不安半分といったところです。

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