コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実 (朝日新書 37)
2012年6月11日 読書
少し前に某本屋を歩いていた時にふと目にとまり、
タイトルが気になり思わずその場で衝動買いした本書。
普段からガンガン裏紙使いまくってる人間なもので、
「それの何がいけないんだ!?」とタイトルに釣られてしまったわけです。
読み終わっての感想を一言で言うならば「言われてみれば確かに!」のラッシュ。
ビジネス系の新書とは思えないほど楽しく読み終えることができました。
普段からくすぶっていた不満を的確に言い当てて論じられていたり、
「なるほどな~」と思わず感心したり、有益な情報が分かりやすく書かれていました。
色々な業界の具体例が多数書かれているので応用範囲は広いかと。
人件費削ることしか頭にないどこぞの会社の経営陣にも読ませてあげたいです(笑)
ただし、本書はあくまでビジネスの場における「コスト削減」について書かれた本であり、
コピー用紙の裏紙についてはコスト削減の間違った認識の代表として、
あくまでも「ツカミ」に使われているだけという印象は強かったです。
裏紙再利用の是非をとことんに突き詰めて議論した1冊ではないので、
そういった意味では期待ハズレだったのは否めません(笑)
「コスト削減」と聞くとどうしても経費節減だのリストラ(=人の首を切ること)だのと、
ネガティブなイメージがついて回るけど実際はそうじゃなくて、
きちんとやればみんなで取り組める楽しいもの、しかも純利益も上がって会社も強くなる。
いいことづくめなんだからみんなやろうね☆
ってのが本書の大雑把な主張です。
で、このコスト削減の具体的な方法として主張されているのが、
この文章はいささかざっくりすぎるけど、大まかな流れはこんなところ。
著者がコンサルタントとして関わった企業の実例を織り交ぜながら、
色々な側面からの削減法や削減の理論が書かれてる本です。
これだけ読むといささか綺麗事すぎる気はしなくもないけども、
たったこれだけでもちゃんとやってない会社がほとんどだと思うのですよ。
例えばこれから夏にかけてまた節電が叫ばれるだろうし、
夏が終わればきっと「合計で昨年対比○○%節電できました!ありがとう!お疲れ!」
って報告ポスターが各所で見られるでしょう。
でもさぁ、この「昨年比○○%」って金額にするといくらなのよ?
と、この類の掲示を見る度に思っていました。
結局のところ「節電してますアピールお疲れ様です^^」としか思えないんです。
昨年比○○%なんてそこで働いている人ですらピンと来ないと思うだよねぇ。
だって自分も自分の職場の電気代が月にいくらかかってるかなんて知らないし。
だったら「何キロワット、金額にすると約○○万円節約できました!」
って書いてもらったほうがよっぽど効果を体感できると思うんですよ。
欲を言えば具体的にどこを節電でいくら削減できたかまで書かれていると
なお分かりやすくて良いと思うのですが。(冷房○○円・自販機××円みたいな)
働く側からしても、結果が体感できれば気の持ちようも変わってくると思うし、
仮に節電できた分のいくらかが給料に上乗せされるなら俄然やる気も出るってものでしょう。
少なくとも自分はやっぱり結果が見えるか否かでやる気は変わります。
例として時事的にも身近だろう節電を挙げてみたけど、
他の項目でも似たような部分は多いんじゃないかなぁと思うのです。
そんなこんなが色々書かれているビジネス?新書。
ただ、後半の事例集はこれまで語られていたことの繰り返しだったり、
似たような内容ばかりだったりで物足りなさを感じてしまったのも事実ですかね。
あとはいくら現場主導で削減を任せろと力説されていても、
さすがに一介の下っ端に「電気料金の契約を見直せ!」と直訴する度胸も権限もないですw
ちなみにツカミとして用いられた表題のコピー用紙の裏紙についてですが、
自分としては「裏紙で必要十分な時は使う」のがやっぱり正解かなぁと思います。
本書で裏紙はダメ!としている理由は主に以下の6つ。
これだけ無駄な要素ばっかりなのに1枚1円足らずのコピー用紙をケチってんじゃねぇよ!
というのが筆者の主張であり、この主張自体はまぁもっともでしょう。
ただ、わざわざ新品の紙を使うまではないけど印刷が必要なものってのも、
やっぱり少なからずあると思うんですよね。
それらの大半は用事が済めばゴミ箱直行な訳で、
そういったものを新品の紙に印刷するのが勿体無い気はやっぱりしてしまいます。
例えば自分の私生活で多いのは行ったことない場所へ行く時の路線図と地図。
特に1回行けば以降行く機会はまずない場所に行く場合。
ケータイでその都度調べればいいっていう現代的なツッコミが飛んできそうではありますが、
あんなちっこい画面でちみちみスクロールして見るのは正直やってられんです。
あとは万一充電が切れでもしたらアウトなんだし、リスクは分散しておいた方がいいかなぁ。
という言い訳じみた主観での反論しか浮かばないのが哀しいw
後はプリントする写真を選ぶためにインデックス(=一覧表)を裏紙に刷ることも多いか。
印刷しないで画面で1画像ずつ比べていると遅々として作業が進まないけど、
一覧として並べて見ることで効率が大幅に上がる典型的なものかな。
他にもゲームの攻略サイトの情報とかメモ用紙の枠組みとか、
細かいものはいくつかあるけどキリがないので割愛。
基本的に間違えて捨てられても困らないものは、
裏紙でも十分なケースも多いと思うのですよ。
それに、裏表が間違えられて困るものは新品の紙で印刷すればいいわけだし、
向きや裏表を間違えてコピーするのも事前に気をつけておけば防げるもの。
極端に切れたり折れ曲がってるものを使おうとしなければまず壊れはしないでしょう。
その辺をきちんと考えていれば十分有益に使えると思うんだけどなぁ。
要は使い分けることが大事で、個人的には不要とまでは思えませんでした。
まぁケチらずに新品の紙に印刷しても別に問題はないのも事実だけど、
一円を笑うものは一円に泣くのも事実だと自分は思うので(笑)
ただ、上記は全て自宅でプライベートに印刷するものであって、
仕事の場においては必要以上に裏紙にこだわらなくてもいいのかなぁ。
と考えを改めさせられたのはまぁ事実ですね。
捨てられて困るものは当然新品の紙に印刷するし、
どちらが表か分からなくなるような内容が裏になる紙は、
裏紙には適さないだろうとは思います。
「なんでもかんでも裏紙使え!」とするのはやっぱり間違いでしょうね。
繰り返しになるけども、大事なのは使い分け。
以上、コピー用紙についても軽く語ってみましたw
タイトルが気になり思わずその場で衝動買いした本書。
普段からガンガン裏紙使いまくってる人間なもので、
「それの何がいけないんだ!?」とタイトルに釣られてしまったわけです。
読み終わっての感想を一言で言うならば「言われてみれば確かに!」のラッシュ。
ビジネス系の新書とは思えないほど楽しく読み終えることができました。
普段からくすぶっていた不満を的確に言い当てて論じられていたり、
「なるほどな~」と思わず感心したり、有益な情報が分かりやすく書かれていました。
色々な業界の具体例が多数書かれているので応用範囲は広いかと。
ただし、本書はあくまでビジネスの場における「コスト削減」について書かれた本であり、
コピー用紙の裏紙についてはコスト削減の間違った認識の代表として、
あくまでも「ツカミ」に使われているだけという印象は強かったです。
裏紙再利用の是非をとことんに突き詰めて議論した1冊ではないので、
そういった意味では期待ハズレだったのは否めません(笑)
「コスト削減」と聞くとどうしても経費節減だのリストラ(=人の首を切ること)だのと、
ネガティブなイメージがついて回るけど実際はそうじゃなくて、
きちんとやればみんなで取り組める楽しいもの、しかも純利益も上がって会社も強くなる。
いいことづくめなんだからみんなやろうね☆
ってのが本書の大雑把な主張です。
で、このコスト削減の具体的な方法として主張されているのが、
・電気水道電話郵便果てはテナントの家賃まで、
きちんと情報を集めて交渉すれば大概のものの料金は引き下げられる(ことが多い)
・その上で節電なり紙の節約なりをデータをきちんと集めて整理し、
その分析に基づき、なおかつ現場主導で、継続して行い、
結果どれだけ削減できたかを全員に明示し、各個人に還元する。
・そうすると結果が見えることで達成感が生まれ、
その削減された分が給料なりに還元されれば、やる気が出て更なる削減に繋がる。
この文章はいささかざっくりすぎるけど、大まかな流れはこんなところ。
著者がコンサルタントとして関わった企業の実例を織り交ぜながら、
色々な側面からの削減法や削減の理論が書かれてる本です。
これだけ読むといささか綺麗事すぎる気はしなくもないけども、
たったこれだけでもちゃんとやってない会社がほとんどだと思うのですよ。
例えばこれから夏にかけてまた節電が叫ばれるだろうし、
夏が終わればきっと「合計で昨年対比○○%節電できました!ありがとう!お疲れ!」
って報告ポスターが各所で見られるでしょう。
でもさぁ、この「昨年比○○%」って金額にするといくらなのよ?
と、この類の掲示を見る度に思っていました。
結局のところ「節電してますアピールお疲れ様です^^」としか思えないんです。
昨年比○○%なんてそこで働いている人ですらピンと来ないと思うだよねぇ。
だって自分も自分の職場の電気代が月にいくらかかってるかなんて知らないし。
だったら「何キロワット、金額にすると約○○万円節約できました!」
って書いてもらったほうがよっぽど効果を体感できると思うんですよ。
欲を言えば具体的にどこを節電でいくら削減できたかまで書かれていると
なお分かりやすくて良いと思うのですが。(冷房○○円・自販機××円みたいな)
働く側からしても、結果が体感できれば気の持ちようも変わってくると思うし、
仮に節電できた分のいくらかが給料に上乗せされるなら俄然やる気も出るってものでしょう。
少なくとも自分はやっぱり結果が見えるか否かでやる気は変わります。
例として時事的にも身近だろう節電を挙げてみたけど、
他の項目でも似たような部分は多いんじゃないかなぁと思うのです。
そんなこんなが色々書かれているビジネス?新書。
ただ、後半の事例集はこれまで語られていたことの繰り返しだったり、
似たような内容ばかりだったりで物足りなさを感じてしまったのも事実ですかね。
あとはいくら現場主導で削減を任せろと力説されていても、
さすがに一介の下っ端に「電気料金の契約を見直せ!」と直訴する度胸も権限もないですw
ちなみにツカミとして用いられた表題のコピー用紙の裏紙についてですが、
自分としては「裏紙で必要十分な時は使う」のがやっぱり正解かなぁと思います。
本書で裏紙はダメ!としている理由は主に以下の6つ。
・まず裏紙を置いておくスペースが勿体無い
・裏紙を整理したりメモ用紙の大きさにカットする作業時間が勿体無い
・裏表を間違えてコピーした時のやり直す時間とコピー料金が勿体無い
・裏表を間違えたせいでトラブルが起こりあたふたする時間が勿体無い
・そのトラブルが原因でお客や取引相手の信用を失くすことが勿体無い
・万一裏紙にホッチキスの芯などが残っていて、
それが原因でケガをしたりコピー機が壊れたりしたら超困る
これだけ無駄な要素ばっかりなのに1枚1円足らずのコピー用紙をケチってんじゃねぇよ!
というのが筆者の主張であり、この主張自体はまぁもっともでしょう。
ただ、わざわざ新品の紙を使うまではないけど印刷が必要なものってのも、
やっぱり少なからずあると思うんですよね。
それらの大半は用事が済めばゴミ箱直行な訳で、
そういったものを新品の紙に印刷するのが勿体無い気はやっぱりしてしまいます。
例えば自分の私生活で多いのは行ったことない場所へ行く時の路線図と地図。
特に1回行けば以降行く機会はまずない場所に行く場合。
ケータイでその都度調べればいいっていう現代的なツッコミが飛んできそうではありますが、
あんなちっこい画面でちみちみスクロールして見るのは正直やってられんです。
あとは万一充電が切れでもしたらアウトなんだし、リスクは分散しておいた方がいいかなぁ。
という言い訳じみた主観での反論しか浮かばないのが哀しいw
後はプリントする写真を選ぶためにインデックス(=一覧表)を裏紙に刷ることも多いか。
印刷しないで画面で1画像ずつ比べていると遅々として作業が進まないけど、
一覧として並べて見ることで効率が大幅に上がる典型的なものかな。
他にもゲームの攻略サイトの情報とかメモ用紙の枠組みとか、
細かいものはいくつかあるけどキリがないので割愛。
基本的に間違えて捨てられても困らないものは、
裏紙でも十分なケースも多いと思うのですよ。
それに、裏表が間違えられて困るものは新品の紙で印刷すればいいわけだし、
向きや裏表を間違えてコピーするのも事前に気をつけておけば防げるもの。
極端に切れたり折れ曲がってるものを使おうとしなければまず壊れはしないでしょう。
その辺をきちんと考えていれば十分有益に使えると思うんだけどなぁ。
要は使い分けることが大事で、個人的には不要とまでは思えませんでした。
まぁケチらずに新品の紙に印刷しても別に問題はないのも事実だけど、
一円を笑うものは一円に泣くのも事実だと自分は思うので(笑)
ただ、上記は全て自宅でプライベートに印刷するものであって、
仕事の場においては必要以上に裏紙にこだわらなくてもいいのかなぁ。
と考えを改めさせられたのはまぁ事実ですね。
捨てられて困るものは当然新品の紙に印刷するし、
どちらが表か分からなくなるような内容が裏になる紙は、
裏紙には適さないだろうとは思います。
「なんでもかんでも裏紙使え!」とするのはやっぱり間違いでしょうね。
繰り返しになるけども、大事なのは使い分け。
以上、コピー用紙についても軽く語ってみましたw
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